ロードバイクとスーパーカブで巡る四国八十八霊場と別格二十霊場

ロードバイクとスーパーカブで巡った108の霊場を順次ご紹介します。ブログの前半は寺の歴史と堅い文章が続きますが、後半は寺の見どころやご利益、寺へのアクセスや雑感などを書いてみました。🚲🛵

いろは歌のお寺 徳島県石井町「童学寺」(その14)

別格第二番札所 東明山  童学寺

(とうみょうざん  どうがくじ)

住所 名西郡石井町石井字城の内605

電話 088-674-0318

焼山寺から童学寺まで

距離  25.0km 標高差  +236m  -866m

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焼山寺から童学寺まで

天武天皇の勅願により白鳳年代に行基が創建。童学寺という呼称は、弘法大師が幼少時代に神童と称されていた頃、この地で学問修行に励んだという縁起に由来する。七歳から十五歳まで寺で学んだ大師は、その間に「いろは歌」四十七文字を創作したと言われ、寺は別名「いろは寺」とも呼ばれる。大師は四十二歳の時に再び当寺を訪ね、厄除薬師如来阿弥陀如来観音菩薩持国天毘沙門天歓喜天を彫刻して安置する。他の多くの寺と同じく、天正年代に長宗我部元親の兵火を受け全山焼失するが、元禄年代に肥後の国より来錫した僧堪霊により再建される。納経所の裏手にある趙逢園は室町時代作の池泉回遊式庭園。入口に大師が硯の水を求めた「お筆の加持水」という泉があり、その水は絶えたことがないとされる。また、この水を飲めば病が治癒する、硯に満たし書道に修練すれば筆達者になると伝わる。平成二十九年に漏電により出火して本堂・庫裏が全焼するが、幸いなことに檜材寄木造の薬師如来像は無事運び出される。溜池の縁を歩くとかわいい白壁唐風の山門が見えてくる。鬱蒼とした山寺から下りてきたせいか、境内の開けた感じがとても清々しい。

  いろはにほへと ちりぬるを(色はにほへど 散りぬるを)

  わかよたれそ つねならむ(我が世たれぞ 常ならむ)

  うゐのおくやま けふこえて(有為の奥山 今日越えて)

  あさきゆめみし ゑいもせす(浅き夢見じ 酔ひもせず)

御詠歌 まいるなら三世の悪業消えはてる 南無や薬師の瑠璃の光に

本尊  薬師如来

真言  おん  ころころ  せんだり  まとうぎ  そわか

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