別格第二番札所 東明山 童学寺
(とうみょうざん どうがくじ)
住所 名西郡石井町石井字城の内605
電話 088-674-0318
距離 25.0km 標高差 +236m -866m
天武天皇の勅願により白鳳年代に行基が創建。童学寺という呼称は、弘法大師が幼少時代に神童と称されていた頃、この地で学問修行に励んだという縁起に由来する。七歳から十五歳まで寺で学んだ大師は、その間に「いろは歌」四十七文字を創作したと言われ、寺は別名「いろは寺」とも呼ばれる。大師は四十二歳の時に再び当寺を訪ね、厄除薬師如来、阿弥陀如来、観音菩薩、持国天、毘沙門天、歓喜天を彫刻して安置する。他の多くの寺と同じく、天正年代に長宗我部元親の兵火を受け全山焼失するが、元禄年代に肥後の国より来錫した僧堪霊により再建される。納経所の裏手にある趙逢園は室町時代作の池泉回遊式庭園。入口に大師が硯の水を求めた「お筆の加持水」という泉があり、その水は絶えたことがないとされる。また、この水を飲めば病が治癒する、硯に満たし書道に修練すれば筆達者になると伝わる。平成二十九年に漏電により出火して本堂・庫裏が全焼するが、幸いなことに檜材寄木造の薬師如来像は無事運び出される。溜池の縁を歩くとかわいい白壁唐風の山門が見えてくる。鬱蒼とした山寺から下りてきたせいか、境内の開けた感じがとても清々しい。
いろはにほへと ちりぬるを(色はにほへど 散りぬるを)
わかよたれそ つねならむ(我が世たれぞ 常ならむ)
うゐのおくやま けふこえて(有為の奥山 今日越えて)
あさきゆめみし ゑいもせす(浅き夢見じ 酔ひもせず)
御詠歌 まいるなら三世の悪業消えはてる 南無や薬師の瑠璃の光に
本尊 薬師如来
真言 おん ころころ せんだり まとうぎ そわか