ロードバイクとスーパーカブで巡る四国八十八霊場と別格二十霊場

ロードバイクとスーパーカブで巡った108の霊場を順次ご紹介します。ブログの前半は寺の歴史と堅い文章が続きますが、後半は寺の見どころやご利益、寺へのアクセスや雑感などを書いてみました。🚲🛵

下の病に霊験があるお寺 徳島県徳島市「国分寺」(その17)

第十五番札所 薬王山  国分寺

(やくおうざん  こくぶんじ)

住所 徳島市国府町矢野718-1

電話 088-642-0525

常楽寺から国分寺まで

距離  0.9km 標高差  ほぼ平坦

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常楽寺から国分寺まで

天平時代、仏教に篤く帰依した聖武天皇の勅願により全国六十八箇所に国分寺国分尼寺が設置されるが、四国の四つの国分寺はいずれも札所となる。奈良の東大寺がその総国分寺である。創建したのは行基で、聖武天皇からは釈迦如来の尊像と大般若経が納められ、行基自らも薬師如来を彫刻し本尊とする。創建当初は法相宗であったが、弘法大師巡教の際に真言宗へと宗派が改められる。天正の兵火によって焼失した後、長らく荒廃したままとなるが、寛保年代に阿波藩群奉行が伽藍を再建、現在の禅宗曹洞宗寺院へと再び改められる。本堂は文化・文政年間に再建され、現在改修中(R元時点)。大師堂は近年火災にあったが、平成二十六年に再建された。本堂の前にある巨石は奈良時代に建てられた七重塔の礎石である。境内には弘法大師が本尊を刻んだという烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)を祀る堂宇がある。烏枢沙摩明王は烈火で不浄を清浄と化す神力を持つとされ、最近ではトイレの神様として知られているが、古くより下の病気に霊験があるとされている。境内の庭は「阿波国分寺庭園」と呼ばれる安土桃山時代の作庭で、国の名勝に指定。本堂を背景に阿波の青石が庭全体に配置されており、その豪快な石組みは独自の雰囲気を醸し出している。

御詠歌 薄く濃くわけわけ色を染めぬれば 流転生死の秋のもみじ葉

御本尊 薬師如来

真言 おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

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