ロードバイクとスーパーカブで巡る四国八十八霊場と別格二十霊場

ロードバイクとスーパーカブで巡った108の霊場を順次ご紹介します。ブログの前半は寺の歴史と堅い文章が続きますが、後半は寺の見どころやご利益、寺へのアクセスや雑感などを書いてみました。🚲🛵

眼の病に効くお寺 徳島県土成町「十楽寺」(その8)

第七番札所 光明山  十楽寺

(こうみょうざん  じゅうらくじ)

住所 阿波市土成町高尾字法教田58

電話 088-695-2150

安楽寺から十楽寺まで

距離  1.3km 標高差  ほぼ平坦

f:id:sikimidaigarden:20201101162736p:plain

安楽寺から十楽寺まで

大同年間(806〜810)に弘法大師が巡錫中、この地において阿弥陀如来を感受し、その像を楠に刻み本尊としたのが寺の始まりとされる。大師は人として避けることのできない八つの苦難(生、老、病、死、愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五陰盛苦)を離れ、十の光明に輝く楽しみ(聖衆来迎楽、蓮華初会楽、身相神通楽、五妙境界楽、快楽無退楽、引接結縁楽、聖衆倶会楽、見仏聞法楽、随心供仏楽、増進仏道楽)が得られるよう、光明山十楽寺という寺号を授ける。元の寺は現在地から北に少し離れた堂ヵ原にあり、阿波の北方きっての広大な七堂伽藍を誇っていたが、長宗我部の兵火にかかり全ての堂宇が焼失。本尊、脇仏、舎利仏を住職とその弟子が背負って避難させ、大門ヵ原に安置。寛永十二年(1635)に草葺きの本堂が現在の地に再建される。本尊の阿弥陀如来座像、脇侍観音菩薩立像と勢至菩薩立像は三躰とも鎌倉期の作と伝わる。本堂左前にある「治眼疾目救歳地蔵尊」は古くより失明や眼病の治療に霊験があるとされ、病に苦しむお遍路さんの参拝が多い。また、良縁を結び、悪縁を切るという双方の願いを兼ねた愛染明王が中門遍照殿に祀られており、祈願に訪れる人が絶えない。十楽寺は朱塗りのややエキゾチックな感じのする龍宮門が目印。街道から少し奥へと入ったところにあり、境内には宿坊、門前にはうどん屋がある。名物のたらいうどんは、ジンソク(ゴリ)という川魚でとった独特のつけ汁にくぐらせて食べるのが習わし。卵と山芋をつなぎにした麺はやや太く、濃い塩味でコシが強く美味。

御詠歌 人間の八苦を早く離れなば 至らん方は九品十楽

御本尊 阿弥陀如来(伝弘法大師作)

真言 おん  あみりた  ていせいから  うん

f:id:sikimidaigarden:20201101162945j:plain

f:id:sikimidaigarden:20201101163049j:plain